パリ旅行(2) – フランクロイドライトの椅子

Jan 2, 2012 | | 0 comments

今回の12月13日から16日までのこの旅で一番印象に残ったことは建築家フランクロイドライト(1867-1959)のデザインした椅子に座れたことだ。

フランクロイドライトといえば西洋の美と東洋の美を見事にブレンドして建築を造った人だ。浮世絵の収集家でもあり、1906年にはシカゴで行われた安藤広重展の企画のサポートなどもした。日本の旧帝国ホテルをデザインした人でもある。僕の尊敬する建築家の一人である。昔ニューヨークに学生として住んでいたときメトロポリタン美術館の彼が設計した部屋に入ったが言葉を失なってしまった。もちろん美的に美しいのはいうまでもないがあの部屋で日本語を使っていいのか英語を使っていいのか解からなくなってしまったのである。それだけ見事に二つの美の要素がブレンドされていて一つの美しさとして確立されていたのである。彼の作品は当時のほかの建築家と比べてもユニークであった。その彼椅子に座ることができたのは最高の気分でした。
 
じゃあどういう経過をたどったのかというと。
 
パリには色々なところにパサージュというガラス屋根つきのアーケードがある。妻がパサージュめぐりはどうかと提案したのでよし行ってみようということになった。ならば一番古いところからということでギャルリーヴェロドダに行ってみた。ロンドンにも美しいパサージュはあるので(ロンドンではアーケードと呼ぶ)あまり感動はしなかった。まあこんなものかと二人で思ってしまった。

入り口の処にクリスチャンルブタンのショップ(僕はクリスチャンルブタンというデザイナーは全然知らなかったのだが)がありそれを横目で見ながら通過するとあるギャラリーが目に留まった。日本の掛け軸をまねて写真を飾っている作品があったのである。なんか面白いなと思い中に入ったのである。その写真は靴がベースになっていろいろなモデルを使ったコラージュ的なものであった。妻が靴はクリスチャンラクロアのものでパサージュの入り口の処にショプがあるといったのでなるほどと思ってしまった。うまく宣伝もかねているなと。

そのギャラリーにはアンティークファニチャーもいくつか置いてあってその一つがフランクロイドライトのデザインした椅子にそっくりだったので尋ねてみると、そうだというのでびっくりしてしまった。美術館でしか観たことがないものが今僕の目の前にしかも触ろうと思えば触れるのである。だがそれはまずいだろうと思い、だけど写真ぐらいは撮りたいとおもい尋ねてみた。そうしたらなんと座って写真をとってもいいとのこと。びっくり仰天もう最高の気分である(座り心地はまあまあだが。。。)ギャラリーで働いていた素敵で落ちつ居た物腰、しかもフレンドリーな女性ドミニクは感謝感激である。
 
彼女の働いていたギャラリー
www.galariedepassage.com
是非パリにお越しの際は行ってみてください。

 

O-ARC(マサ)

  • O-ARC
  • O-ARC
  • O-ARC
Comments